期待と不安が錯綜する年始行事

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2019年2日目。この冬は例年になく暖かく雪が多く積もることはなかったのだが今朝はついに15cm近くの積雪があった。久しぶりの雪かきが大変ながらも気持ち良い。積もった雪で小さいすべり台を作ったがちょっと短すぎたせいか息子は一回滑って飽きてしまった。

さて、本日は初売りの日。例年初売りで買い物をすることはないのだが、昨年末から妻が加湿器がほしいと言っていたこともあり事前に調べておいた初売りのチラシを持ってホームセンターへ。限定5台ということで開店前に並ぶつもりでいたのだが、雪かきで出遅れてしまい店についたのは開店10分後。これはもう売り切れたかなと思ったが2台残っていて無事に購入。これで我が家もまた少し快適になるはずだ。

初売といえば中学生時代の事を思い出す。

当時は家族旅行を兼ねて群馬の親戚の家で年始を過ごしており、初売りも普段見慣れない県外のチラシの束から欲しいものがある店をピックアップして翌日に買うものをチェックしていた。

ある年。パソコンにハマっていた自分にとってはどうしても揃えたかった「プリンター+スキャナー」のセットが限定5セットでチラシに掲載されていた。お店は親戚の家から歩いて10分ほど。手元には両親と親戚からもらったお年玉。欲しいと思ったらどうしても手に入れなければ気が済まない自分の性分は、この頃から育ってしまったのだろう。開店は翌朝10時にもかかわらず「どうしても欲しい!翌朝並んで変えなかったらすごく後悔する」と両親や親戚に訴え「行ってもいいけどひとりで頑張れ」と言われ、前日の23時からお店の前に張り込んだ。生まれて初めての「徹夜組」である。

群馬といえど1月2日は流石に寒い。車もなく暖房器具もなく、トイレに行きたくても「誰かに並ばれたらどうしよう」となかなかその場を離れることも出来ず、ただただひたすら朝が来るのを待ったのであった。

パソコンの知識がある程度身につき、よくよく考えてみればそんなにスペックは高くないプリンター+スキャナーのセットになぜそこまで執着したのか疑問ではあるが、あの夜はとにかくワクワクと不安と寒さが入り交じる貴重な体験だった。親もよく許可してくれたなとある意味感心する。

今、新聞をとる家はどんどん減少している。新聞を見なくなったということはチラシに触れる機会もどんどん減っているということだ。情報はネットでいつでも取得できるし、欲しい商品は価格比較サイトで最安値を知ることも出来る。amazon primeなら注文の翌日には商品が手元に届くというとても便利な時代になった。

しかし、今日購入した加湿空気清浄機はどのサイトよりも安く、どのサイトよりも早く、どのサイトよりもワクワクと不安を体験しながら、「限定5台の商品を手に入れる」というミッションとして家族で楽しみながら購入することが出来た。

デジタルをフル活用して時間の無駄を省き、その時間を勉強や仕事に使うというのも大切なことだが、チラシというアナログだからこその偶然の出会い、そして「ワクワクや不安をリアルに体験する」という貴重な機会を大切にしていきたい。