26日未明
37歳の誕生日を迎えたこの日、岩手ADC審査会視察の為0:20分に塩尻の家を出た。
車でセットしたNAVIが示す到着予定時刻は9:20。総移動距離700kmという人生最大の自動車旅行が始まった。
きっかけは昨年の新潟ADC視察の夜。交流会で同じテーブルを囲んだ岩手ADCメンバーからのお誘いの言葉だった。
誕生日であり、1月という真冬であり、700kmという超長距離という事で前日まで行こうかどうか迷っていたが、妻の「行きたいです」の一言で決心がつき、視察を決行することにしたのだった。
25日の夕方から深夜にかけて睡眠をとっていたため、強い睡魔に襲われるということも無く、長野道→上信越道→関越自動車道→北関東自動車道→東北自動車道という度重なる乗り継ぎを楽しみながら、前半はとても順調に車を進めた。
しかし後半。栃木県に差し掛かったあたりから心配していた雪が降り始めた。
当初はさほど気にせずスリップに注意しながら運転していたのだが那須高原付近から大雪に変化。福島→宮城の移動はほとんど道路が見えず、前の車のテールランプを頼りにゆっくりと道を進めるしかなかった。
この辺りから睡魔に襲われてしまい近くのパーキングエリアで仮眠をとることにした。
薄っすらと夜が明ける頃、雪は相変わらず強いものの陽の光で道路やフェンスなども見え始め、少し車を進めた所でようやく降雪地帯を脱することが出来た。その後はとても順調に進み盛岡につく頃には雪の影すらなかったから驚きだ。
家を出てから10時間。やっとの思いで盛岡に到着し早速ADCの審査会場に足を運ぶと、すでに第一次審査が始まっていた。
入り口でボランティアスタッフさんに一般客と思われて入場お断りをされたときは少々焦ったが、事務局の小笠原さんに見つけて頂き無事に会場に入ることが出来た。
岩手ADCに出品されている作品の率直な感想は「どこか長野に似ている」ということと「細部まで丁寧に作られていて温かみがあり少し控えめ」という印象だった。
過去様々な地方ADC作品を見てきたが、岩手は特に長野ADCの第一回目審査会の出品作品に似ているように思えた。とても繊細な作品が多くディレクションという広告展開が少なく感じたが、手描き感や動物や木々などの自然をモチーフにしている意匠が多く、本当に長野に似ていると感じた。
審査会後、交流会で多くの岩手ADCの方とお話をしたのだが、皆さん本当に暖かく、どこかシャイな部分もあり、長野県よりも人に優しいような印象を覚え一気に盛岡ファンになってしまった。
交流会の際にはポロッと自分が誕生日であることを漏らしたら、ササッと小笠原さんに話が伝わり、次のお店で花火付きのケーキを用意してくれるというなんとも嬉しいサプライズまで用意してくれた。(後半は相変わらず語り始め、記憶もなくなってしまい本当に申し訳ありませんでした。)
翌日は審査員の皆さまと岩手ADC主要メンバーと一緒に人生初わんこそばに挑戦。なんと130杯という記録を打ち立てた(参加メンバーの中で1番!)
あっという間の2日間だったにもかかわらずとても充実した気持ちになれたのは、きっと岩手ADCメンバーの心遣いのおかげだろうと思う。
長野に来てくれた際は同じように長野を好きになってもらえるようもてなしたい。